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代表挨拶

昨今、日本国内においては消費に息詰まりが感じられます。商品やサービスの飽和状態を打破し、今一度、生活者の購買意欲を高めるためには、多種多様な選択肢において「なぜお客様はその商品を買わなければならないのか」ということを理論的に解明していかなければなりません。

 
生活者のニーズに合わせて、流通形態もまた多様化している状況の中、潰しあいの低価格競争から脱して、ブランディングという概念での商品開発と販促戦略を導入することが、顧客増加と利益拡大に繋がります。
 
これまでは、「製品を売るためには、広く宣伝し認知とイメージ向上を図り、購入は店舗で行う」というスタイル(マスマーケティング)が主体となっていました。大量生産大量消費の時代では効率の良いマーケティングと言えます。しかし、日本を始め、先進各国では人間の消費欲(物欲)に対して、多くのジャンルで飽和状態になっています。
 
もちろん、各メーカーの努力は尽きません。車ならエココンセプトへ。パソコンなら軽量薄型へ。しかし以前のように、ゼロベースから車が欲しい、パソコンが欲しいという状況にはなく、買い替えニーズへの訴求力はそれに比べると弱く、“新商品感”と“値引き合戦”がメインテーマとなっています。
 
一方で自然資源の急激な減少も、鑑みなければなりません。大量生産大量消費と地球環境(エコロジー)は必ずしも融和が難しく、かといって少量生産少量消費で収益性を落とすわけにもいきません。
 
これらの課題に対して、これからの販売に必要なことは何か。
そのキーワードは「地球環境、美と健康」です。
 
人間の消費欲(物欲)に対してある程度満たされる現代社会において、また少子高齢化の問題を抱えている現代社会において、自分たちが暮らす地球環境(エコ)や自分自身の健康への関心が高まってきている生活者が増加しています。
 
そしてこのことは、「製品と消費スタイル」へのあり方を見直す必要性があることを示しています。
つまり「製品から本物の商品へ」の変換が必要なのです。
製品とは、「物そのもの」を意味します。本物の商品とは、「その物を中心とした価値」を意味します。例えば、車でも、購入の決め手は「性能やデザインだけの製品スペック」とは限らず、メーカーに対する愛着や地球環境への配慮や取組なども含め購入検討を行う生活者も多くいます。「値引き価格」だけではなく、「懇意にしている販売会社の担当者とのコミュニケーション」や「その企業の地球環境への考え方や取り組み」、「顧客自身もその車にのることによって地球環境に貢献できる」などが購入の決め手になり、購入後の満足度にも繋がってきます。それはまさに「商品」としての販売であり、「商品」としての購入と言えます。


さらに、そこに必要なのは「メーカーから消費者へ直接コミュニケーションをする中で、商品開発から販売、アフターフォローまでを一括して行い、顧客から信頼を得る“仕組み”」です。顧客から信頼を得る仕組み作りを、私たちは“ブランディング”と呼んでいます。「製品から本物の商品へ」の仕組みづくりは、「マスマーケティングからブランディングへ」の転換であると考えています。

 
これまで、広告代理店業界は、プレゼンというパフォーマンスは上手でも、結果へのコミットを避けてきました。しかしながら、クライアントの事業を成功させてこそ、広告代理店の存在意義があると思います。広告業界は、マスマーケティングとダイレクトマーケティングの2極化時代を迎えています。私たちはダイレクトマーケティングに特化し、あくまでも結果にこだわります。そして、クライアント利益の最大化を図ることに最善を尽くし、信頼できるパートナーになります。
 
その活動を通して、地球環境の保全や皆様への美と健康へのお手伝いをして参ります。

山口武司